否定から入るブログ

いやそんなことないよ

日本沈没2020レビュー

今話題になっているNetflixオリジナルの『日本沈没2020』を

この連休を使って一気に見ました。

本当はNetflixを1年契約してみての感想を書こうと思ったのですが

その前に話題に便乗してこの感想を書こうと思います。

 見ていて同じNetflixオリジナルアニメの『7SEEDS』と被るところがあるなと

あれも天変地異で日本が沈没して文明が崩壊して人々が立ち上がる作品でしたが

 

なんでもないありふれた日に突然震度7地震が日本全土で起こり、

3.11を思い出すような描写があり、あの日日本に住んでいた方なら

思わず目を背けたくのではないでしょうか。

主人公の歩が国立競技場で陸上部の練習をして帰宅のために更衣室で着替えをしている最中に震度7地震が襲い、主人公は運良く崩落物の下敷きにならずに一目散に家に帰ります。

家に帰るも家は崩壊し途方にくれますが、近くの神社がイルミネーションされており

父親が家でイルミネーションしており即座に父親がいると確信し向かいます。

 

 

 

携帯も使えずインフラが壊滅してるのにどこから電源を?

いつ神社全体にイルミネーションしたの?

?が浮かびましたがまぁ神社ということでたまたま夏祭りの時期でテキ屋が発電機を運び込んでいたと脳内変換しました。

神社に出店なんてなかったですけど…

 

その後ここに津波が押し寄せてくるということで高台を目指して移動を開始するのですが

一同はコンビニの集積所がある東に向かって移動するのですが

主人公の弟がつながるようになったネットを使い、海外の友人の情報をもとに

家族とその友人は西へ移動します。

 

父親がサバイバルに長けた人らしく、その才覚を遺憾なく発揮しイノシシを狩ったりして

徐々に順応していくのですが、父親が山芋掘りの最中に不発弾を掘り当て爆発四散します。

なんの脈絡もなく主要な登場人物が死にます。

 

父親が死んでもとくに主人公以外は悲しむ姿を見せず一同は西を目指すのですが

友人と主人公がトイレで山から少し降りたところで友人が倒れます。

その直後にどこで見ていたのか空からエストニア人youtuberが降りてきて

そこは有毒ガスが発生していて危険だと伝えます。

 

全体的にこの作品は伏線や脈絡もなく突然展開が進むんです。

見ていて『え、なんで?』というシーンがいくつも出てきます。

一同が宗教施設(宗教ではないそうですが)で大麻を栽培していたり

大麻について全く詳しくないのですがあれだけ大規模に栽培しているということは震災前から栽培しているのでしょうか?見ていて本当にここは日本?ってなります)

引きこもりの先輩がカレーを食べて震災でなくなった母親の味を思い出すのですが

実は大麻が入っていて

おいおい、普段から大麻をキメてたのかと感動のシーンが台無しになったり

大麻を栽培することで労働の喜びを知ります。

途中で加わった爺さんがモルヒネ中毒なのですがそれが原因で幻覚に襲われて

宗教施設で暴れるのですがどうしてモルヒネ中毒になったのか描写はありません。

(施設側もなぜか拳銃や日本刀で武装してます)

主人公が看病していた人が小野寺博士という日本が沈没することを予言した人で

またすぐに地震が来るとモールス信号で伝えます。

ご存知だと思いますが地震を事前に予知することは無理です。

これまた途中で仲間に加わったユーゴスラビア人の大道芸人

なぜかここに残ると言い出します。

彼がこの宗教施設のどこに惹かれたのかもちろんそんな描写もなく。

一同はその後も西を目指し港につくのですが

マイナンバーカードがここで役に立ちます。

マイナンバーカードの抽選で海外に亡命する船に乗れるチャンスがもらえます。

主人公の歩はリレーの選手でオリンピアン候補だったらしく顔パスで乗る権利を得ますが家族は同伴不可です。

リレーのコーチも乗船出来たのですが夫もなぜか乗船出来ます。

コーチの夫がよくて選手の家族がダメってのも選考の基準がよくわかりません。

主人公は乗船後、母親がペースメーカー、心臓手術をしていることを知り

やはり家族とともにいることを選びます。

先程の小野寺博士がまたここに地震と富士山の噴火を予知します。

なぜ予知できるのかその描写も一切ありません。

また車で避難するのですが東京から近畿移動するのですが

作中1度だけガス欠になるシーンを除けばずっと車は走り続けます。

避難先でこれまた突然海から動力となる小舟に艀をつなげた

なぞの国粋集団が現れ純血の日本人だけを乗せるといい、

フィリピン人の母親とハーフの主人公の姉弟は乗船を拒否されます。

が、5秒後にはまた突然現れた漁師に乗せてもらうことになします。

その直後に出港したなぞの国粋集団の船が爆発し沈みます。

何がしたかったのかわかりません。

漁船も津波に飲まれ主人公とその弟、漁師は漁船に積んでいたテントっぽいゴムボートで難を逃れます。

ゴムボートで漂流中は一緒に乗ってた漁師がサメに食われたり

幻覚で亡くなった父親が現れてゴムボートの上に乗っている鳥を捕まえて食べるよう伝えたり

(もちろん鳥は生では食べられないので焼く必要がありますがゴムボートで火を起こすことなど出来るはずもなくこれまた幸運なことに捕まえた鳥は口に魚を加えていてその魚を刺し身にして食べます)

津波で流されたはずの別のグループの母親たちが偶然主人公を見つけ

これまた偶然にモーター付きのボードと付近を漂流していた食料を手に入れます。

(本当に唐突でなぜそこにボートと食料があるのか。食料の中にはパイナップルがあります。なぜ腐ってないのか…)

ただボートはロープが絡まっていたらしくそれを外すために母親がダイブし外しますが母親は溺死します。

突然の死ですが唐突すぎてあまり悲しむことができません。

小野寺博士が残した座標を目指して岡山あたりを目指します。

突然水陸両用車が現れます。

本当に突然です。その中にはラトビアのyoutuberと小野寺博士が乗っていました。

どうやって彼らが水陸両用車(おそらく自衛隊の)を手に入れたのかもちろんその描写はありません。

座標につき、そこに温泉が湧きそこでラップバトルを始めます。

何やらそこには小野寺博士が研究したアーカイブがあり、それが日本が救われるらしいです。

が、そのアーカイブは波に攫われ拾いに行った引きこもり先輩が津波に呑み込まれ亡くなります。

なぜ引きこもり先輩が引きこもになったのか最後までわかりませんでした。

アーカイブに残されていた座標に行きますが何もありません。

土地が隆起するはずですがそれがいつなのか。1時間後なのかはたまた5年後なのかわかりません。

そこでまたまた突然ラトビア人youtuberがどこから出したのか気球を

上空から電波が入るように打ち上げます。

あまりyoutuberについても詳しくないのですがそのyoutuberの取り巻き集団が

電波を受信したようで秒でヘリで助けに駆けつけます。

そこからは怒涛の展開でロシアに運ばれ1話で主人公が負傷した左足が壊死したようで足を切断し、

8年後のオリンピックに弟が、姉がパラリンピックで日本代表として出場し

日本人とはなにか?国とはなにかで締めくくりますが

はっきり言って展開が急すぎて全く話についていけませんでした。

ナショナリズムやら反日やらで賛否分かれてますが

あまりのご都合主義、唐突な展開で『?』だけが浮かんで

何を描きたかったのはわかりません。

地震というセンセーショナルな話題を描くならもう少し練って書いてほしかったです。

Netflixで初めて低評価を押しました。

映画の日本沈没(日本以外全部沈没含め)は好きだったので残念でした。